交通事故と過失割合
過失割合とは
交通事故にあわれたとき，それが追突や横断歩道上での事故であったような場合であれば別ですが，多くの場合は「過失割合」が問題になります。
これは読んで字のごとく，交通事故当事者間での「過失の割合」を示す言葉です。
例えば，事故によって１００万円相当の損失を被ったとしても，こちらに３割の過失があれば，相手から賠償を受けられるのは７０万円となります。
交通事故では，発生した損害総額を確定した後，その総額から過失割合分が差し引かれることになるので，過失割合を巡ってはしばしば熾烈な争いが発生します。
過失割合はどのように決まるのか
過失割合は，これまでに蓄積された裁判例から，一定程度類型化されています。
たとえば，前方車両が急な進路変更を行ったために後続車両との間で交通事故が発生したような場合は，原則として進路変更車両に７割の過失が認められます。
もちろん，その他の諸事情によって具体的な割合は変わってきますが，どのような事情が過失に影響するのかは，専門家でないとわかりづらいかもしれません。
交通事故は，大切な愛車に傷がつき，自分や同乗者の身体にも危害を加えるものですから，当事者の方の怒りもすさまじいことがあります。
ただ，過失割合を争うためには，法律的に意味のある主張を，適切に行う必要がありますので，お気持ちだけが先行しても結果的には・・・ということになってしまいます。
過失割合に納得がいかないときは，まずは専門家にご相談いただくことをお勧めします。
